演奏を録って「保存」したのに、相手のスマートフォンで開けない。ファイル名の末尾を見ると「.aup3」になっている。そんなときは、相手へ渡したいものが編集用データなのか、再生して聞く音声なのかを確認します。
AUP3を保存したことは無駄ではありません。自分が編集を続けるための保存と、先生などに聞いてもらうための書き出しを分ければよいのです。
AUP3は、作業途中の状態を残すもの
Audacityの公式マニュアルは、プロジェクトに音声だけでなく、トラック、クリップ、ラベルなどの編集情報を保持すると説明しています。AUP3はAudacity用で、通常の音声プレーヤーへ渡す形式ではありません。(資料1)
このため、ファイル名の「.aup3」を「.wav」に書き換える方法ではなく、音声を書き出す操作を使います。受け取る側がAudacityで作業する場合も、AUP3は3.0より前の版では開けないという条件があるため、使用する版を先に合わせます。(資料1)
聞いてもらう場合はExport Audioから書き出す
公式マニュアルの「File > Export Audio」では、保存先、ファイル名、音声形式、書き出す範囲などを選びます。複数トラックを一つの音声にまとめることもできます。(資料2)
相手からWAVやMP3などの指定があるなら、それを確認して選んでください。形式名だけを先に決めるより、「聞くだけでよいか」「別々のトラックを編集したいか」を尋ねるほうが、渡し直しを減らせます。
| 相手にしてほしいこと | 用意するものの考え方 |
|---|---|
| 歌や演奏を聞いてもらう | 相手が再生できる音声ファイル |
| トラックを分けて編集してもらう | プロジェクトの受け渡し条件を相談 |
| 自分が後日続きを編集する | AUP3の保存を残す |
この表は提出先共通の規則ではありません。レッスンや共同制作で指定された形式があれば、その案内を優先します。
「選択範囲」と「曲全体」を取り違えない
Export Audioにはプロジェクト全体と現在の選択範囲などの選択肢があります。また、ミュートやソロで再生対象から外れたトラックは、その状態が書き出しにも影響します。(資料2)
一部分を直していた直後は、その区間だけを送るつもりなのか、曲全体を送るつもりなのかを見直します。伴奏と歌を合わせて聞いてほしいのに、歌だけをソロで確認した状態が残っていないかも確認点です。
書き出したファイルは、編集画面とは別に開いて聞きます。冒頭、確認してほしい箇所、末尾が入っているかを確かめてから送れば、「書き出せたが中身が違った」という取り違えを避けやすくなります。
音声を書き出しても、編集用の保存を捨てない
書き出した音声と、後からトラックごとに直すためのプロジェクトは役割が違います。マニュアルも、編集を続けたい場合にはプロジェクトを保存する必要があると説明しています。(資料1)
本記事では、例えば編集用を「practice-project」、送信用を「practice-listen」のように区別することを提案します。保存場所も分けておけば、古い音声や別の版を送る取り違えを確認しやすくなります。
AUP3をファイル管理画面で移動・コピーする場合は、プロジェクトを閉じてから行うのが公式の案内です。(資料1)編集中のファイルを動かしながら整理するのではなく、保存して閉じた後に扱ってください。
送る前の確認は、相手の用途まで含める
「このAUP3を開いて編集してください」と「この音声のサビだけ聞いてください」では、必要な準備が違います。ファイルに曲名と確認してほしい区間を添え、相手が受け取れる方法を使いましょう。
ここではAUP3を扱うAudacityの公式マニュアルを基準に説明しています。手元の版でメニュー表示が違う場合は、同じ名前を探し続けず、その版の保存・書き出し案内と照合してください。
参考資料
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Audacity — Managing Audacity Projects https://manual.audacityteam.org/man/audacity_projects.html
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Audacity — Export Audio https://manual.audacityteam.org/man/file_export_dialog.html
確認日:2026-10-11