オンラインで先生と同時に弾くとずれるのはなぜ?音質設定と合奏の遅延対策を分ける

先生の音に合わせて弾こうとすると、だんだんずれる。でも交互に演奏すれば普通に聞き取れる。オンラインレッスンでは、音が明瞭に届くことと、互いの音を聞きながら同時に合わせられることは別の課題です。

まず「何を一緒にしたいか」を決め、その目的に必要な設定や受講方法を相談しましょう。

お手本を聞いて弾くことと、同時合奏を分ける

ヤマハのSYNCROOM解説は、一般的な遠隔会議では会話に支障のない音の遅れでも、互いを聞きながらの合奏には問題になり得ると説明しています。

一方、レッスンのすべてが同時合奏である必要はありません。先生がお手本を弾き、次に自分が弾く。短いフレーズを聞いてもらい、説明を受けてもう一度試す。こうした進め方なら、まず交互に音を伝える目的から準備できます。

「先生の伴奏と同時に演奏したい」のか、「自分の弾き方を見てほしい」のかを分けると、必要以上に機材を増やさず相談できます。

Zoomの音楽用設定だけで、遅れがなくなるとは考えない

Zoomの「Original sound for musicians」は、楽器音を保つための音声処理に関係する設定です。それだけで遠隔合奏の条件が整う、という案内ではありません。

ただし、「Zoomでは同時演奏のための機能が一切ない」とするのも不正確です。公式には別の「Live performance audio」があり、利用条件と制限が設けられています。

演奏用モードは、相手側も含めて条件を確認する

確認したZoom公式案内では、Live performance audioはWindows・Macのデスクトップアプリが対象です。48kHzに対応する音声入力機器、4個以上の物理コアを持つCPUなどを要件とし、有線LAN接続を推奨しています。参加者全員がこのモードを有効にしなければ、遅延改善は得られないとされています。

同一会議で有効にできるのは最大5人で、50人を超える会議は対象外です。また、このモードを有効にした会議ではクラウド録画が内容を記録しないという制限があります。通常の録画レッスンと同じつもりで切り替えないでください。

これらは機能を検討する条件であって、手元の回線で合奏できるという実測結果ではありません。機能が表示されるかも含め、先生と双方で確認します。

合奏向けアプリも、入れれば終わりではない

SYNCROOMは、遠隔合奏のために音の遅れを小さくする技術を使うアプリです。公式説明では回線や音声機器に関する推奨条件も示されています。

ただ、受講先がSYNCROOMによる指導を提供しているとは限りません。アプリを自分だけで準備する前に、先生が対応できるか、事前接続テストができるか、追加機材が必要かを確認します。現在の対応環境は公式案内で確認し、古い記事の人数や料金を前提に契約しないようにしましょう。

合わせる準備が整わなければ、練習を止めない方法を選ぶ

「今日は同時には合わせにくいので、交互に弾いて確認したい」「伴奏音源を自分の端末で再生する課題に変えられるか」と相談する方法があります。これは練習の進め方案で、すべての講師が対応するという約束ではありません。

ずれた原因を、自分のリズム感だけに決めつける必要はありません。逆に、すべて通信のせいと決めるのも早計です。まず交互の演奏で確認できることを確かめ、同時合奏の環境は別に試す。それが受講中の混乱を減らす順序です。

参考資料

Zoom — Setting up professional audio for Zoom Meetings https://support.zoom.com/hc/en/article?id=zm_kb&sysparm_article=KB0059985

Zoom — Changing audio settings during a Zoom meeting https://support.zoom.com/hc/en/article?id=zm_kb&sysparm_article=KB0064198

ヤマハ — SYNCROOMについて https://syncroom.yamaha.com/about/

確認日:2026-10-08