ドラムや伴奏の楽譜に、%のような斜線と点の記号が一小節の真ん中にある。ここは演奏を休むのでしょうか、それとも前の小節と同じように弾くのでしょうか。
一般的な小節リピート記号は、直前などの指定された小節の内容をもう一度演奏するための省略表記です。休符や曲の頭へ戻る指示と区別しましょう。
小節リピートは、音符を書き直さないための記号
Steinbergの楽譜作成ソフトDoricoの公式解説では、bar repeatは直前の音楽素材を省略して繰り返す記譜方法と説明されています。一小節、二小節、四小節の反復を示す種類があり、一小節リピート領域では同じ小節内容が繰り返される形です。(資料1)
一小節リピートが見えたら、直前の完全に記譜された小節を見つけます。「何も書いていないから演奏しない」と考えず、何の音やリズムを繰り返す記号かを確かめましょう。
1番・2番かっことは違う
以前の記事「楽譜の1番・2番かっこで迷う?」で扱ったのは、繰り返し区間を移動し、演奏順を切り替える仕組みでした。一方、小節リピートは多くの場合、今いる小節で繰り返す演奏素材を省略して表すものです。
| 記号 | 先に確認する対象 |
|---|---|
| 一小節リピート | 直前の元となる一小節の音・リズム |
| 二小節リピート | 直前の二小節のまとまり |
| 反復線や1・2番かっこ | どこへ戻り、何回目にどこへ進むか |
この表は一般的な用法の整理です。特殊な編曲や譜面の凡例があるときは、それを優先します。
繰り返し回数を数える手掛かり
Doricoの公式ヘルプでは、小節リピート記号にカウント数字を表示する設定が説明されています。(資料2)ただし、印刷された数字がどの小節を起点に数えるかは、その譜面の表記と凡例も確認してください。
例えば一つ元の小節を一度演奏し、その後に同じ小節が三つ続くなら、同じパターンを合計四回演奏することになります。ここで「記号が三つ」なのか「元の小節を含めて四回」なのかを言い分ければ、合奏の出番を見失いにくくなります。
数字が印刷されていない譜面でも、繰り返し領域の終わりを見て自分で小節数を数える必要があります。
二小節以上の反復は元の範囲を確認する
二小節や四小節のリピート記号も、最初の一小節だけを無限に繰り返す指示ではありません。公式解説では、複数小節を一組として繰り返す区別が示されています。(資料1)
今見ている記号がどの大きさのまとまりを指すか分からないときは、前の数小節も含めて先生へ見せてください。譜面の一部分だけの画像では、元のフレーズを特定できないことがあります。
練習では元のパターンに番号を付ける
例えば「Aという一小節を弾く→一小節リピートを二つ読む→次のBへ進む」と、元となるパターンを短く記録してみます。これは読譜のための自作メモで、特定の曲を転載したものではありません。
慣れたら繰り返し中も拍とテンポを保ち、次の新しい小節へ入る準備をします。リピート記号を読めても、次の入り方がずれる場合は、小節番号と合奏のカウントを講師と合わせましょう。
参考資料
-
Steinberg — Dorico Pro 6.1「Bar repeats」 https://www.steinberg.help/r/dorico-pro/6.1/en/dorico/topics/notation_reference/notation_reference_bar_repeats/notation_reference_bar_repeats_c.html
-
Steinberg — Dorico Pro 6.1「小節リピート記号のカウント」 https://www.steinberg.help/r/dorico-pro/6.1/ja/dorico/topics/notation_reference/notation_reference_bar_repeats/notation_reference_bar_repeats_counts_appearance_changing_t.html
確認日:2026-10-10