一通り弾けるのに、繰り返しへ入ると先生と違う場所を演奏してしまう。そんなときは指の練習を増やす前に、「次はどこへ進むか」を楽譜から取り出してみましょう。
1番・2番かっこの数字は、弾く音や拍数ではなく、その部分を演奏する回を見分ける手掛かりです。まず通常の繰り返しと、曲の先頭などへ戻る指示を分けます。
2回目は、1番かっこの中を通らない
楽譜作成サービスFlatの公式ヘルプは、繰り返し記号と1番・2番かっこを組み合わせた通常の例で、最初は1番を演奏し、繰り返した後は1番を飛ばして2番へ進むと説明しています。(資料1)
例えば、共通部分が第1〜3小節、1番かっこが第4小節、2番かっこが第5小節にあり、第4小節の終わりから第1小節へ戻るとします。ほかに指示のない、この自作例の演奏順は次のとおりです。
| 通る回 | 演奏する小節 |
|---|---|
| 1回目 | 1 → 2 → 3 → 4 |
| 2回目 | 1 → 2 → 3 → 5 |
2回目に「1 → 2 → 3 → 4 → 5」と弾くわけではありません。1番の部分をもう一度弾いたために、伴奏より長くなっていた、という勘違いを見つけられます。
かっこが何小節を覆うかを見る
1番かっこは、必ず一小節だけとは限りません。Flatの説明にも、複数小節にかかる場合や、同じ部分へ複数の回数を指定する扱いがあります。(資料1)
「1.」の数字だけに印を付けるより、かっこの始まりと終わりを指でたどります。「1., 2.」など複数の数字が書かれている場合も、最初の数字だけで判断しないでください。
小節番号は楽譜上の住所、かっこの数字は演奏する回、と分けると整理できます。繰り返して同じ小節へ戻っても、印刷された小節番号が別の番号になるわけではありません。
D.C.とD.S.は、戻る場所が違う
Flatの公式説明では、D.C.(ダ・カーポ)は楽譜の先頭へ、D.S.(ダル・セーニョ)はセーニョ記号の位置へ戻る指示です。(資料2・3)どちらも「もう一度」ですが、戻り先は同じではありません。
さらに「al Fine」「al Coda」が付いていれば、戻った後の終点や進路も確認します。Fineは戻って演奏した際の終了位置、To Codaは対応するCodaへ移る手掛かりになります。(資料4・5)これらを最初に見つけた順に、無条件で停止・移動する読み方にはしません。
D.C.やD.S.の後に通常の繰り返しをどう扱うかは、楽譜の注記や演奏上の取り決めも確認する部分です。この短い説明から「戻った後はすべて繰り返す」「すべて省く」と一律に決めないでください。
まず楽器を置いて、一周だけたどる
練習では、音を出さずに小節番号や練習番号を順番に書きます。戻る指示には戻り先、飛ぶ指示には行き先を対応させ、終わる場所まで追えたら短い範囲を演奏します。
伴奏音源を使う場合も、同じ曲名だけでなく、使っている版・繰り返しの回数・省略の有無をそろえましょう。これは音源が間違っていると決めるためではなく、同じ演奏順を共有するための確認です。
先生への相談も「ここで迷います」から一歩進めて、「2回目は第4小節を飛ばして第5小節へ進む理解で合っていますか」と伝えられます。演奏順を一度確定してから練習するほうが、間違った道順を覚え込まずに済みます。
参考資料
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Flat — Add a Repeat Ending https://help.flat.io/en/music-notation-software/endings/ 確認日:2026-10-09
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Flat — Add a Da Capo https://help.flat.io/en/music-notation-software/daCapo/ 確認日:2026-10-09
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Flat — Add a Dal Segno https://help.flat.io/en/music-notation-software/dalSegno/ 確認日:2026-10-09
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Flat — Add a Fine https://help.flat.io/en/music-notation-software/fine/ 確認日:2026-10-09
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Flat — Add a To Coda https://help.flat.io/en/music-notation-software/toCoda/ 確認日:2026-10-09