Fコードで手が止まると、「人差し指で全部の弦を押さえられない限り、曲を弾けない」と感じるかもしれません。しかし、Fを鳴らす形は6本の弦を使うものだけではありません。
大切なのは、指の形と、実際に鳴らす弦の範囲を一組で覚えることです。ここでは標準チューニングの6弦ギター、カポなしで、Fメジャーの3種類の形を比べます。
3本だけを鳴らすFから確認する
Fenderが紹介する小さなFは、4弦3フレット、3弦2フレット、2弦1フレットを押さえ、この3本だけを鳴らす形です。薬指、中指、人差し指をそれぞれ使い、1弦・5弦・6弦は鳴らしません。(資料1)
次の表では、左から太い6弦→細い1弦の順です。数字はフレット、xは「この形では鳴らさない弦」を表します。横に並んだ数字は、弾く順番ではありません。
| 形 | 6弦→1弦の指定 | 鳴らす範囲 |
|---|---|---|
| 3本のF | x x 3 2 1 x | 4・3・2弦 |
| 4本のF | x x 3 2 1 1 | 4・3・2・1弦 |
| 6本のF | 1 3 3 2 1 1 | 6弦から1弦まで |
図でも鳴らす範囲を確かめてみましょう。以下は本文の3種類を描いた自作コード図です。左から6弦→1弦、×は鳴らさない弦、黒丸の数字は指番号です。表の数字がフレットを表すのに対し、図の数字1・2・3・4は人差し指・中指・薬指・小指を表します。
3本の形を試すときは、一度に大きく振り下ろす前に、4・3・2弦を一本ずつ鳴らします。指が置けたことと、必要な3本が鳴ることを分けて確認しましょう。
4本のFは、人差し指で細い2本を押さえる
4本の形では、3本のFに1弦1フレットを加えます。人差し指で1弦と2弦の1フレットを同時に押さえる、小さなバレーを使います。4弦から1弦までを鳴らし、5・6弦は含めません。(資料1)
ここで増える課題は、「人差し指を横にすること」だけではありません。1弦を追加した後も、2弦が鳴っているかを確認します。人差し指を置き直すときに、ほかの指まで大きく動かさないよう、一音ずつ聞き直してください。
3本の形が安定してから4本へ進める方法もあります。曲を弾く練習では3本、フォームの確認では4本というように、その日の目的を分けるのも一案です。
6本のFは、低音まで含める形
6本の形は、人差し指を1フレットに横たえ、5弦3フレットを薬指、4弦3フレットを小指、3弦2フレットを中指で押さえます。6弦から1弦までを鳴らします。(資料1)
3本や4本の形もFですが、鳴る音域と厚みは同じではありません。したがって「小さな形なら、どんな伴奏でも原曲と全く同じ」とは考えないでください。低音の動きまで指定された教材では、どこを省略できるかを先生と相談します。
どの形を選んでも、鳴らす範囲を守るところまでが練習です。小さな形を押さえながら無条件に6本とも弾く、という組み合わせにはしません。
1弦を開放にすると、Fmaj7という別のコード
混同しやすいのが、4弦3・3弦2・2弦1を押さえ、1弦を開放で鳴らす「x x 3 2 1 0」です。Fenderはこの形をFmaj7として紹介し、構成音をF・A・C・Eとしています。(資料2)
Fmaj7を使うこと自体が誤りなのではありません。ただし「指が楽だから、Fと完全に同じ音として交換できる」とするのは別の話です。楽譜がFなのかFmaj7なのか、まずコード名を見ます。
今日の目標は、形の大きさより使い分け
「曲を止めずに練習するため、今日は3本のFを使う」「細い2本が鳴るか確認するため、4本の形を練習する」と、目的を決めてみましょう。うまくいった形と鳴らした弦をメモしておくと、次のレッスンで相談しやすくなります。
手首などに痛みが出たら中断します。FenderもFコードの練習で痛みが出る場合は止めるよう述べています。(資料1)6本の形を急いで完成させるより、必要な音を無理なく選べることを優先してください。
参考資料
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Fender — How to Play the F Chord on Guitar https://www.fender.com/articles/chords/learn-how-to-play-f-chord-on-guitar 確認日:2026-10-11
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Fender — How to Play the Fmaj7 Guitar Chord https://www.fender.com/articles/chords/learn-how-to-play-fmaj7-guitar-chord 確認日:2026-10-11