マイクへ話すと、自分の声が少し遅れてもう一度聞こえる。録音機器のダイレクトモニターを有効にしてから、声が二重になったように感じる。そんなときは、同じ入力を二つの経路で聞いていないかを確認します。
ここで整理するのは、録音している最中に自分へ返す音です。保存した音声自体が二重かどうかは、別に再生して確かめます。
機器から直接返る音と、ソフトを通って返る音
ダイレクトモニターは、入力された音を録音ソフトの処理を待たずに、機器のヘッドホン出力などへ返す仕組みです。Focusriteの説明では、この状態でも入力はDAWへ送られ、録音できます。(資料1)
一方、DAWにも、録音対象の入力を聞くための入力モニターがあります。両方が有効だと、直接届く音にソフト経由の遅れた音が重なり、エコーのように聞こえることがあります。(資料2)
| 聞く経路 | 今回確認すること |
|---|---|
| 機器のダイレクトモニター | 本体や専用ソフトで有効になっているか |
| DAWの入力モニター | 録音対象のトラックで同時に有効になっているか |
これは原因候補を整理する表です。声が二重に聞こえるすべてのケースを、この組み合わせだけで説明するものではありません。
直接返る音を使うなら、DAW側の入力モニターを確かめる
Focusriteは、ダイレクトモニターを使う際、DAWの入力モニターを無効にする方法を案内しています。ソフトによってはトラックをミュートし、録音後の再生時に解除する方法もあります。(資料2)
ここで混同したくないのが、「自分へ音を返すこと」と「入力を録音すること」です。二重の声を止めようとして、録音待機まで解除してしまっては、演奏を残せません。
実際のボタン名は使用するDAWの説明で確かめ、短いテストを録ります。録音を止めたら再生し、必要な声が残っていることまで確認しましょう。ミュートで対応した場合は、再生前に解除したかも見ます。
伴奏まで消す必要があるかは、別に考える
ダイレクトモニターを使いながら、DAWで再生する伴奏を聞くことは可能と説明されています。(資料1)そのため、声の二重化を避けるために、ソフト全体の出力を止める必要があるとは限りません。
例えば「自分の声だけが二重で、伴奏は正常」なら、まず録音対象の声の経路を確認します。伴奏、入力モニター、機器の音量を一度に変えるより、変更前の状態をメモし、一項目ずつ比べるほうが整理できます。
ソフト側で加工した音を聞きたい場合もあります。その目的まで「直接返す方法が常に正解」と決めず、どの音を聞いて演奏したいかを講師へ伝えます。
録音後も二重なら、その事実を分けて残す
録音中は二重でも、保存した声は一つだった。逆に、再生しても二重だった。この違いを、次の相談材料にしてください。
本記事の案内は聞く経路の整理であり、録音済みファイルから自動的に二重音を除く処理ではありません。テスト結果が説明と合わないときは、元の録音を残し、「機器の直接返しを切った場合」「DAWの入力モニターを切った場合」「録音後の再生」を分けて伝えます。
機器名と世代、DAW名、マイクの接続先も一緒に記録すると、設定を最初から探し直さずに済みます。公式資料に基づく切り分け案で、個別の環境で改善を実測した記事ではありません。
参考資料
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Focusrite — What is direct monitoring? https://support.focusrite.com/hc/en-gb/articles/207546305-What-is-direct-monitoring
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Focusrite — I’m hearing an echo when using Direct Monitoring https://support.focusrite.com/hc/en-gb/articles/207547105-I-m-hearing-an-echo-when-using-Direct-Monitoring
確認日:2026-10-11