マイクをつないでも声が小さい。「48V」を押せば改善するのでしょうか。これは、音量を上げるためにとりあえず試すボタンではありません。
48Vのファンタム電源は、対応する機器へXLRケーブルを通して電力を送る仕組みです。まずマイクの正確な型番を調べ、必要な電源と接続方法を確認しましょう。(資料1)
マイクの種類だけでは決めきれない
一般的なダイナミックマイクはファンタム電源を必要としませんが、内蔵プリアンプを持つ機種は別です。例えばShureのSM7dBは、内蔵プリアンプを使う際に48Vを必要とします。同じ製品には、プリアンプを使わないバイパスモードもあります。(資料2)
したがって、「ダイナミックだから必ずオフ」という覚え方では不十分です。「この型番の、どの動作モードで使うか」まで説明書に照らし合わせます。SM7dBの説明をSM7Bなど別の型番へ広げることもしません。
コンデンサーマイクでも、電源の取り方を確認する
MXLの公式ヘルプは、USBマイクはUSBから、真空管マイクは専用電源から給電する場合があることを説明しています。(資料3)「コンデンサー」と書かれているだけで、オーディオインターフェースの48Vを必ず使うわけではありません。
また、USBとXLRを変換する形のケーブルがあっても、必要なファンタム電源を供給できるとは限りません。(資料3)変換端子がつながることと、マイクの動作条件が満たされることを分けて確認します。
電源の説明が見つからない場合は、似た製品の手順を流用せず、メーカーや購入店へ型番を伝えて確認してください。
ほかの入力にも電源が送られないかを見る
インターフェースには、複数の入力へまとめてファンタム電源を送るものがあります。Focusriteも、入力ごとではなく一括で切り替わる機種について注意を促しています。(資料1)
今使いたいマイクだけでなく、同じ機器へつながっている別のマイクや機材も確認対象です。自分のマイクが対応しているから、ほかの接続先も問題ないとは判断できません。
特に一部の古いマイクやパッシブのリボンマイクなどは、不適切な給電で損傷するおそれがあります。一方、電源を必要とするアクティブ型の例外もあります。(資料1・3)リボンという名前だけで可否を決めず、個別の説明を優先します。
抜き差しの前に、48Vを切る
Focusriteは、接続・取り外しの前にファンタム電源をオフにし、必要なマイクを接続してからオンにするよう案内しています。(資料1)機器固有の待ち時間や音量操作の指定がある場合は、その説明書の手順に従ってください。
本記事の確認メモは、「マイク型番」「使う端子」「電源の要否」「同時につながる機材」の四つです。設定が分からない状態で、抜き差しと電源の切り替えを何度も繰り返す使い方は勧めません。
必要な電源があっても、録音レベルは別に調整する
ファンタム電源とマイクプリアンプは役割が違います。48Vが供給されていることだけで、十分な録音レベルになるとは限りません。(資料1)
電源と接続の条件を確かめたうえでまだ小さいなら、「48Vを入れたか」だけではなく、入力ゲイン、マイクとの距離、選択している入力を相談します。先に電源を切り替えて原因を探すのではなく、必要な条件を満たした状態から録音レベルを確認する順序です。
この記事はメーカーの説明を整理したもので、個別のマイクやケーブルを実測した結果ではありません。給電してよいか確定できない機材では操作を止め、型番に対応した回答を得てから進めましょう。
参考資料
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Focusrite — What is 48V phantom power? https://support.focusrite.com/hc/en-gb/articles/115005178505-What-is-48V-phantom-power
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Shure — SM7dB - Dynamic Vocal Microphone With Built-in Preamp https://www.shure.com/en-GB/products/microphones/sm7db
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MXL — What is phantom power? https://support.mxlmics.com/support/solutions/articles/66000460224-what-is-phantom-power-and-does-my-microphone-need-it-
確認日:2026-10-11